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アメリカの大手アパレルブランド「リーバイス」は、2025年のプライド月間に向けたコレクションを発表しました。多くの企業がトランプ政権の圧力を受けてDEI(多様性・公平性・包括性)施策の縮小を進めるなか、リーバイスは方針を変えず、LGBTQ+支援の姿勢を明確に示しています。
情報元:PinkNews, “Levi’s releases 2025 Pride collection after refusing to roll back DEI initiatives” 2025年5月29日
https://www.thepinknews.com/article/levis-pride-2025-dei/
ニュースをざっくり整理すると
今回のキャンペーンの名称は「Meet You In The Park(公園で会おう)」。クィアの人々にとっての“安全な居場所”をテーマに、LGBTQ+解放運動にまつわるアイコンをモチーフにしたデザインが採用されています。
注目のアイテムには、ナチス時代にゲイ男性への強制識別に使われ、のちにLGBTQ+コミュニティによって再定義された「逆ピンク・トライアングル」をあしらったグラフィックTシャツやメッシュトップなどがあります。
また、「I know you know(あなたも分かってるでしょ)」の刺繍が背面に入ったデニムジャケットや、レインボーパッチワークのバンダナ、プライド仕様のスカートやショーツなど、多様なラインナップが展開されています。
背景には、リーバイスの株主総会でDEI施策の撤廃を求める提案(保守系団体による)があったものの、賛成は1%未満にとどまり、圧倒的多数が継続を支持したという事実があります。同社はこれまでにもLGBTQ+の従業員とコミュニティの支援に力を入れてきた企業であり、今回のコレクションはその継続的な姿勢を裏付けるものといえます。
今回の出来事を受けて
近年は、企業がプライドイベントやLGBTQ+支援を表明するだけで、SNSや政治的圧力の標的となるケースが相次いでいます。そんな中、リーバイスのように「信念を曲げない企業」が引き続き存在することは、多くの当事者や支援者にとって大きな希望です。
社会的な風当たりが強まる時代だからこそ、企業がどんな姿勢を取るのかが改めて問われているともいえます。
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