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タイの外務省で外交官として働くデュー・シラタン・シッティタニヤワットさん(Dew Siratan Sittitanyawat)は、タイで初めて公にトランスジェンダーであることを明かして任官した外交官です。メディアに登場する機会が増えるなか、「トランス女性は芸能の世界でしか活躍できない」という社会的固定観念を打ち破る存在として、若いLGBTQ+世代に勇気を与えています。
情報元:Autostraddle, “Thailand’s First Out Trans Diplomat Is Changing the Perception of What Thai Trans Women Can Do” 2025年6月11日
https://www.autostraddle.com/dew-siratan-sittitanyawat-first-out-trans-diplomat-thailand/
ニュースをざっくり整理すると
シッティタニヤワットさんは23歳のとき、外交官の採用試験で最終面接に進出しました。その際、長い髪を切り“男の子のふり”をして臨むべきか悩んだものの、「本当の自分として見られなければ意味がない」と決意し、自認する性別で臨みました。その結果、タイ外務省の政策企画局に配属され、現在は三等書記官を務めています。
シッティタニヤワットさんは、自身の存在が「外交や法律、医療などの分野でもトランス女性が活躍できるということを証明するものになれば」と語ります。2022年にはAPEC(アジア太平洋経済協力)会議でカナダ報道官の調整役も務めるなど、国際舞台でも実績を積んでいます。
今回の出来事を受けて
彼女の活躍は「トランス女性=面白い・芸能的」というイメージが強いタイ社会において、まさに新たな道を切り拓くものです。公的機関の中で「可視化されたトランス女性」として働くことには孤独も伴うものの、「自分がいることで、他の人が“なれる未来”を想像できるようになる」と、その意義を語ります。
記事では、「次の世代が『それって特別なこと?』と思えるくらい、当たり前にトランス女性が公務に就ける未来を作りたい」と彼女は語っています。
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