トランス男性、女性トイレ使用で警察に拘束される 米サウスカロライナ州

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アメリカ南部サウスカロライナ州で、トランス男性が女性用トイレを使用したところ、バーの店員や警察により拘束される出来事が発生しました。男性は「女性トイレを使えという空気がある中、従ったのに逮捕された」と訴え、トイレ利用をめぐる現実の困難を浮き彫りにしています。

情報元:The Advocate, “Trans man says he was detained after using women’s restroom in South Carolina” 2025年5月30日
https://www.advocate.com/news/trans-man-detained-south-carolina-restroom

ニュースをざっくり整理すると

事件が起きたのは、5月16日の夜。トランス男性のルカ・ストローベルさん(25歳)は、友人の女性を迎えにサウスカロライナ州フォリー・ビーチの「Sand Dollar Social Club」というバーを訪れました。自らは飲酒しておらず、友人の“お酒を飲まない送迎役”としてとして立ち寄っただけでした。

まず男性用トイレに入ろうとしましたが、小便器のみで個室がなかったため、仕方なく女性用トイレを使用。中には友人と2人しかおらず、店員とも口頭で確認を取っていたといいます。

しかしその最中に「オーナー」を名乗る男性がトイレに乱入し、個室の上から中を覗き込み、「男がいる!」と叫びながら2人を押し出すようにして退店させたとのこと。店の外ではすでに警察が待ち構えており、ストローベルさんは過度に手錠をかけられ、「little girl(小娘)」と侮辱されながら拘束されました。

その後、彼と友人は酔っ払い行為と騒乱行為で起訴され、500ドルの保釈金を支払って釈放。バーへの立ち入り禁止処分も受けたといいます。なお、呼気の検査は受けておらず、本人は酒を一滴も飲んでいないと主張しています。

今回の出来事を受けて

ストローベルさんは、「南部にもトランスとして生きる人がいることを知ってほしい」と語りつつ、今回の件を受けて「身の危険を感じている」とも話しています。

今回の事件は、保守派の一部が「トランス男性は女性トイレを使うべき」と主張する一方で、実際に使えば排除されるという、制度と現実の矛盾を浮かび上がらせました。

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