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英イングランドの女子サッカー界で、トランスジェンダー女性の出場を全面的に禁止する決定が下されました。発表を行ったのは、プロ・アマ問わずサッカーを統括する団体「フットボール・アソシエーション(FA)」で、施行は2025年6月1日からとされています。
この方針の背景には、4月にイギリス最高裁が下した「女性の法的定義は生物学的性別に基づく」とする判決があります。
情報元:The Advocate, “Supreme Court fallout: Trans women banned from soccer by UK Football Association”
https://www.advocate.com/transgender/trans-women-soccer-ban-england
ニュースをざっくり整理すると
この変更により、FAが管理するすべての女子サッカー大会(プロ、地域、アマチュアを含む)で、トランス女性の出場が一律に禁止されることになります。
これまでFAは、一定の条件(たとえばテストステロン値が5.0nmol/L以下であることなど)を満たすことで、トランス女性の出場を認めていましたが、法的判断を受けて方針を大きく変更しました。
現在、イングランドとスコットランドでは30人未満のトランス女性が女子サッカーに参加しており、今回の措置により彼女たち全員が対象となると見られています。FAは対象となる選手たちに個別に連絡を取り、今後も関わりを持てる道を案内する意向を示しています。
今回の出来事を受けて
競技の公平性と、多様な性のあり方をどう両立させるかは、現在進行形の大きなテーマです。
サッカーのように身体の接触があるスポーツでは、「生まれ持った身体の違い」が注目されやすいですが、それだけで線を引いてしまうことには納得しがたい面も。トランス女性たちが、一律に排除されることになってしまいます。
LGBTQ+団体のStonewallさんも、今回の対応を「拙速すぎる」として懸念を示しており、今後、あらためて検討していくことが求められるでしょう。
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