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2025年6月、カナダ、オーストラリア、ブラジル、スペイン、ベルギー、コロンビア、アイルランドなど複数の国が、プライドデーに合わせてLGBTの権利を支持する共同声明を発表しました。かつてLGBT権利擁護の旗手だったアメリカは、今回の声明に加わりませんでした。
情報元:Reuters, “Canada, Europeans and Brazil, not US, issue statement backing LGBT rights”
2025年6月29日
https://www.reuters.com/world/americas/canada-europeans-brazil-not-us-issue-statement-backing-lgbt-rights-2025-06-29/
ニュースをざっくり整理すると
今回の共同声明は、LGBTの人々の権利を支持し、暴力、犯罪化、差別に反対する内容を掲げています。声明は、「ヘイトスピーチやヘイトクライムが増加し、世界各地でLGBTQI(注:Iは”intersex”の略)の権利が脅かされている今こそ、私たちは声をあげ、行動を共にする」としています。
アメリカはこの声明に加わりませんでしたが、背景にはトランプ政権下で進められてきたLGBT権利の後退があります。かつて海外でLGBTの権利推進に積極的だった米国が、トランプ政権の方針転換以降、国際的な権利擁護の場から距離を置くようになったことが影響していると見られています。
同日、ハンガリーのブダペストでは、プライドデーを迎えて大規模なデモが行われました。オルバン政権がプライド行進を禁止できる法律を可決したことに抗議する形で、デモ参加者たちは街を虹色に染め、差別への抵抗を示しました。
今回の出来事を受けて
今回の共同声明は、LGBTの人々が直面する差別や暴力に対し、国際社会が連帯の意思を示した重要な動きといえます。一方で、アメリカがこの声明に加わらなかったことは象徴的であり、他国での反LGBT運動を助長しかねないとの懸念も出ています。
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